2006年06月15日
キャディの努力

明日から全米オープンが始まる。やっぱり、メジャーはいいものだ。全米オープンのタフなコース設定は、間違いなく見ごたえのある戦いを見せてくれるはず。そう思うと、ドキドキしてくる。
今年の開催コースはウイングドフット。距離的なタフさに加え、3段階のラフの深さ、大きく傾斜したグリーン等々、チェックポイントは多々ある。

そんなコースを目前にして、選手たちは恐怖心を抱く者、ワクワクドキドキする者、不安になる者など、感じ方は人それぞれ。そして、そんな選手たちをさまざまな面からサポートしようと努力しているのがキャディたちだ。
今田竜二のバッグを担ぐケイシー・ケロッグが、ヤーデージブックを見せてくれた。そこには、細かいデータはもちろんのこと、グリーンの傾斜や落としどころなどが豆粒のように小さな数字と矢印で綿密に記入されていた。「こんなに細かい情報を取るのは大変でしょ?」と尋ねると、ケイシーいわく、「うーん、でも、このヤーデージブックの大元はフレッド・ファンクのキャディから買ったんだけどね」。
日本でも、外国人キャディのお手製ヤーデージブックがクラブハウスの片隅で「売買」されている現場を目撃したことがある。あれは、もちろん米ツアーでの「慣習」が日本ツアーに持ち込まれたものなのだ。で、ケイシーがファンクのキャディから買い取ったお値段は「20ドル!」だそうで、ケイシーはその大元の情報に自分なりの情報、今田の飛距離や攻め方に合った情報を書き足し、あそこまで詳細な完璧ヤーデージブックを作り上げたそうだ。
メジャーとなると、キャディたちも大変だ。選手以上に時間と労力を費やし、脚光を浴びるのはやっぱり選手。まあ、それは仕事の分担だから仕方ないといえば仕方ないのだろうし、優勝や上位フィニッシュとなれば、キャディが手にする「分け前」もなかなかのもの。それだけに力も入るわけだが、ケイシーいわく、「オレはオレのボスが大好きだからがんばっているだけ」。うーん、麗しき選手とキャディの愛情物語。これが、輝かしきサクセスストーリーへ発展してくれることを祈ろうではないか。

Photo/JJ Tanabe



