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舩越園子のGOLF JOURNAL

2006年10月28日

ボートの展示場

今週の米PGAツアーは、フロリダ州タンパで開催されているクライスラー選手権。賞金ランクでトップ30の選手は来週のツアー選手権が残されているが、それ以外の選手たちにとっては、今大会がシーズン最終戦になる。トップ30がダメでも、来年のマスターズ出場権を得るためトップ40を目指す選手たち、あるいは招待試合の形式を取るベイヒルやコロニアル、メモリアルといった大会の出場権を得るためトップ70を目指す選手たち。それぞれの選手にそれぞれの目標があるが、一番熱いのは、やっぱり来季シード獲得のための125位争いだ。

そんな熱戦が展開されているコースの一角に、なぜかボートがいっぱい展示されている。大会スポンサーはクライスラーだから、車が展示されているなら話はわかる。が、ここにあるのはボート。なぜ、ボートかといえば、プロゴルファーをはじめとするアメリカのゴルファーには、釣り好き、アウトドアスポーツ好きがたくさんおり、トーナメント会場にボートを展示すると、それなりのヒキがあるからだそうだ。

あのジャック・ニクラスの息子ゲーリーに、その昔、インタビューしたときのこと。彼の父、つまり帝王ニクラスは大きな大きなボートを所有しており、ゲーリーはそのボートをいつも羨望のまなざしで眺めていたそうだ。で、ゲーリーがPGAツアーの大会で2位になったとき、手にした賞金で、小さなボートを買った。「いつか、父のボートより、もっと大きなボートを買いたい」。その夢は、ゲーリーの成績からすると、たぶんまだ実現されていないと思うが、とにかくアメリカ人のゴルファーはボートやヨットが好きだ。

つまり、ボートを売る側にしてみれば、ゴルフの試合会場やゴルフ場は、潜在顧客へボートをアピールするための絶好の場所だということ。これは「ゴルフ場=宣伝媒体」という考え方だ。

ところで、「ゴルフ場をメディアとして活用したい」というのは、ゴーゴルの青山社長に初めて会ったとき、彼が熱く語っていた言葉。なるほど。思考が先へ先へと働く人の考えを、アメリカのゴルフの試合会場で「なるほど、こういうことか」と気づかされたのは、なんだか不思議で愉快だった。

ボート.jpg
Photo/JJ Tanabe

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