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舩越園子のGOLF JOURNAL

2007年02月20日

睨まれ役の男

米女子ツアー開幕戦のSBSオープンはピンクづくめのポーラ・クリーマーの優勝となった。ルーキーイヤーの05年にいきなり2勝を挙げながら、昨年は優勝から遠ざかり、辛い1年を送ったと優勝会見で語ったクリーマー。うれしそうに最終日の18ホールを振り返るクリーマーを遠くで眺めながら、ひっそりと立っていたのはキャディのコリンだった。

コリンは、かつて長年の女王アニカ・ソレンスタムのバッグを担いでいたのだが、あるとき突然、彼女のキャディを辞めた。そのニュースを耳にした直後、フロリダ州オーランドで開かれていたPGAショーの会場でコリンに出くわした。「辞めたんだって?」そう尋ねると、コリンは「オレがアニカをクビにしたんだ」。

その後、コリンは朴セリのキャディになった。が、これまた辞めて、クリーマーのキャディへ。個性が強く、気が強い女子プロばかりにつくのは、なぜなのだろう。

SBSオープン最終日の後半、クリーマーは11番でダブルボギー、13番でボギーと一時後退。そして迎えた14番では第2打がグリーンに届かなかった。そのときのクリーマーの形相はすごかった。コリンを睨みつけ、彼のヤーデージミスであるかのごとく、怒りをあらわにした。そして次なる15番パー3でもティショットはピン6メートルとバーディチャンスはきわどい距離。そのときもクリーマーはコリンを睨みつけた。

だが、結局、優勝できたクリーマーは表彰式で「キャディのコリンにも、ひどい態度を取ってしまったけど、優勝は彼のおかげでもあり、とっても感謝しているわ」。

コリンに、そのあたりの経緯を尋ねると、「うん、そうなんだ。ラウンド中は気が立っているし、優勝争いとなると、なおさらだよね。だからオレが睨まれることはよくある。でも、ポーラは最終的にはオレの仕事ぶりを、ちゃんとわかってくれて感謝してくれる」

睨まれても睨まれても、ボスであるクリーマーの勝利への道についていく。「ありがとう」さえ言ってもらえれば、いや言ってくれなくても彼女の感謝が伝われば、自分はそれでいいのだというコリン。睨まれ役を嫌な顔もせず勝って出てくれる最高の助っ人がいるからこそ、クリーマーは優勝できたのかもしれない。

ポーラの睨み.jpg
14番ホールの2打目、ショートした直後のポーラ・クリーマー。手前がキャディのコリン。
Photo/JJ TanabeShocked

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