2007年02月27日
安売りしない!?
深刻なスランプに陥っていた朴セリのバッグのことを、いつだったか、このコーナーで書いたことがあった。かつてはスポンサー企業のロゴでいっぱいだった彼女のバッグから、いつしかロゴが消え、でかでかと書かれていたのは「Se Ri Pak」の文字だけ。不調に陥り、露出が減れば、動く広告塔としての価値も下がるということで、朴セリからスポンサーが離れていったのである。黄金期の彼女に対する世間のフィーバーぶりを目の当たりにした私としては、黒地に白抜きの文字で記された自らの名前が妙に物寂しく感じられた。
だが、朴セリは昨年、メジャーの全米女子プロ選手権で復活優勝を果たした。シーズン途中でスポンサーが変わることももちろんあるが、彼女のバッグに新しいロゴは登場せず昨季が終了。それならば、きっと07年シーズンからは、さまざまな企業ロゴが彼女のバッグに踊るはずだと密かに期待していた。
しかし、今年の開幕戦、ハワイで目にした彼女のバッグは、相変わらず、黒地に自らの名前のみ。メジャーチャンプとして復活したのに、韓国企業をはじめとするスポンサーは朴セリに魅力を感じないのだろうかと首をかしげてしまった。

親しくてしている韓国人メディアに尋ねてみた。すると、「セリは高いんです。だから、ちょっとやそっとの金額で契約をオファーされてもウンとは言わない」。
なるほど、そうだったのか!彼女に言い寄る企業は多数あったのだ。だが、プロゴルファーとしての自分の商品価値を高く設定している彼女は、「私の価値は、たったのそれだけ?冗談でしょ!」ということで、納得できないオファーはお断りしていたのだ。もちろん、断ってしまえば、当面、バッグはノーロゴ。傍から見れば、淋しげなバッグになってしまうが、彼女は毅然とした態度でそのバッグを使い続けている。
実際、朴セリのスポンサー企業の推移を辿ってみると、97年から01年まで、メインスポンサーはサムソンだった。02年から04年まではテーラーメイド。そことややだぶりながら03年からは韓国のCJがついており、このCJとの契約は5年ゆえ、今年が最後。要するに、今現在の朴セリのスポンサーは、実質的にはこのCJのみなのである。
朴セリといえば、ツアー通算23勝、メジャー5勝、ツアー歴10年を迎えた今年の秋には世界ゴルフ殿堂入りも待っている。それほどの大物が、来年からはノースポンサーになる可能性もあるというのに、本人は堂々たる態度を保っている。
安売りはしないわよ!--生意気ではなく、素直に格好いいと思う。裏事情を知った今は、「Se Ri Pak」とだけ書かれた彼女のバッグから「女のプライド」が漂って感じられるのが不思議だ。

威風堂々?
Photo/JJ TANABE![]()



