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2008年04月30日

キャディの転職

今週のワコビア選手権会場。丸山茂樹と今田竜二、それにトム・パーニス・ジュニアがともに練習ラウンドを回っていた。別段、変わった様子はない。お馴染みの顔ばかり……いやいや、顔はお馴染みだけど、「?」と思えることが1つだけ。

そう、リック・アドコックスの存在だ。リックは06年まで田中秀道のキャディを務め、田中が日本へ撤退後は丸山大輔のバッグを担いでいた。しかし、丸山(大)も今年は準シードゆえ、あまり試合に出られず、リックのキャディ業も“準シード”状態。これでは食べては行けぬということで、今年はマスターズの翌週からパーニスのキャディに収まっている。

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(どこか浮かない表情のリック)


リックは以前にもパーニスのキャディを務めたことがあったが、そのころも「オレはパーニスがどうも好きになれないんだよなあ」と洩らしており、実際、ウマが合わないこともあって主人を丸山(大)に変えたのだ。それなのに、今年はまたパーニスへ。どうなっているの??


昨日、リックに確認したところ、「うーん、どうもねえ」と、やっぱりパーニスが好きになれない様子。それでもバッグを担ぐのは、生きていくための我慢???


去年までパーニスにはフレディ・バーンズという黒人キャディが付いていた。フレディは長年、ハル・サットンのバッグを担いできたベテラン。だが、近年はサットンがPGAツアーを去ってしまったために、パーニスに付いていた。だが、そのサットンが間もなく50歳になり、シニアデビューするとあって、フレディはかつての主人の下へ。だから、パーニスのキャディがいなくなり、それでリックが舞い戻ったというわけだ。


これだけ多くの選手やキャディが登場すると、この話、たぶん一度読んだだけでは相関関係が飲み込めないのでは?まあ、そうだった場合は、ツアーキャディたちは結構、転職をするんだなあ、選手とキャディの関係はずいぶんと入り組んでいるもんだなあ、とお考えください。


いずれにしても、ツアーで生きていくことは、選手にとってもキャディにとっても大変だということ。でも、よーく考えてみると、主人がいなくなったキャディしか付いてもらえないパーニスが、少しばかりお気の毒。それも、パーニスの自業自得の部分があるのだろうか?そんなに嫌なヤツには見えませんが……。今度、もう少し、パーニスの人柄を探ってみようっと。

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(なんとなく、2人の間に距離が感じられる。気のせいか?)
Photo/JJ Tanabe

2008年04月24日

さすが、女王だ!

米LPGAが、またまた揺れている。キャロリン・ビーベンス会長が強行している施策に「選手がついていけない」という声が上がっており、そんな選手たちの声を代表してガーンと会長に伝えた人物が2人。それが、なんとなんと、新女王ロレーナ・オチョアと元女王アニカ・ソレンスタムだというから、いやいや、あっぱれ。さすが、女王たちだ。


DrugOchoa.JPG
(ロレーナ・オチョア)

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(アニカ・ソレンスタム)

オチョアとアニカの2人が選手たちの声を代弁したのは、もちろん、今年から開始されたドラッグテストに関することだ。アニカいわく、「どの薬はOKなのかダメなのか、選手たちはよくわかっておらず、みんなドラッグテストにおびえている」。そりゃそうだろう。びくびくしながらテストを受けて、単に点数が悪かったで済むことならいざ知らず、果ては出場権剥奪なんて事態にもつながるわけだから、選手たちがおびえるのも無理はない。


そう言えば、先のクラフトナビスコ選手権会場で、ドラッグテストの手引きのような小さなハンドブックを手に入れた。だが、これを見ても、個々のドラッグの良し悪しなんてことは到底わからない。というより、あまりにも文字が小さすぎて、おまけに何の説明だかよくわからず、ほとんど役に立たないハンドブックだった。このハンドブックは、LPGAはちゃんと準備や体制整備を行っていますという姿勢を外部へアピールするための手引書としか思えなかった。


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(ハンドブックはタバコの箱より小さい。表紙を含めて4ページ)
Photo/JJ Tanabe

ビーベンス会長は「世界のプロゴルフ界に先駆けて米LPGAがドラッグテストを開始した」ということを盛んにアピールしているのだが、肝心の選手たちへの十分な教育や通達なしに開始してしまったのは、いささか先走りすぎだろう。


不思議に思ったことが、もう1つ。クラフトナビスコの会場では、ドラッグテストが行われていなかったことが頷けない。ドラッグフリーであることをアピールしたいのなら、メジャーという大切な試合で、ドラッグテストを行うべきだろう。それなのに、肝心のメジャーでは行わないというのは、どうしたことか。人手不足?それは大いにありうる。米LPGAはビーベンス施策についていけないスタッフがどんどん辞めており、ただでさえ忙しいメジャーで、まだ進行上の体制も整備されていないドラッグテストにスタッフをつけることができなかった可能性は高い。


さて、新女王オチョアは、もう1つ、声を大にして叫んだ。それは、今年から始まった「1 in 4」ルールについてだ。「1 in 4」ルールとは、4年に1度はその大会に出るべしという決まり。つまり、相性が悪くて出たくない大会やスケジュール上、どうしても出られない大会なんてものがあったとしても、4年に1度はその大会に出なきゃダメというものだ。だが、これは選手のスケジュール管理を侵害するものだし、おまけに近年のツアーは開催地がアジアなど世界各地へ広がっているため、そこまで広げた上で4年に1度の出場を義務づけられてしまうと、シード獲得がぎりぎりで、しかも稼ぎが少ない選手たちにはあまりにも酷だとオチョアは主張した。


多忙なオチョア自身も、このルールには困っている様子だが、ランク下位の選手たちの経済事情も汲んだ上での発言は、さすがは女王、さすがはオチョアである。もちろん、アニカの勇気ある発言もお見事。やっぱり、ツアーの体制姿勢に反論するとなると、女王の貫禄が必要なときがある。必要なときに、きっちり女王らしさを発揮した2人に拍手!!

2008年04月21日

グランドスラム……

アメリカのゴルフ界では、男女とも「グランドスラム」という言葉がやたらと飛び交っている。男子ゴルフ界では、もちろんタイガー・ウッズの年間グランドスラムが今年こそ達成されるかどうかに注目が集まっていたが、マスターズでタイガーが2位に終わったことで、タイガーによる年間グランドスラム達成は今年はお預けとなった。


その翌週、女子ゴルフ界では絶好調の女王ロレーナ・オチョアが4週連続優勝を達成。すでに今季最初のメジャーであるクラフトナビスコ選手権で優勝したオチョアは、今年、タイガーでさえ達成できていない年間グランドスラムを達成するのではないかということで大きな注目を集めている。


NabiscoOchoa.JPG
(ナビスコ選手権で優勝したオチョア。年間グランドスラムの第一歩を踏み出した)


それにしても、年間グランドスラム達成は、そりゃあ記録としてすごいことではあるけれど、本当にそこまでこだわる意義があるのだろうかと、どうも私はそんなふうに懐疑的に感じてしまう。


というのも、マスターズ練習日の記者会見で年間グランドスラムへの意気込みを尋ねられたタイガーは、すでに達成しているタイガースラムに自ら触れ、「僕はもうあれをやったんだから(それでいいだろう)」と言い放った。年間グランドスラムとタイガースラムの違いは、4大メジャー制覇が1カレンダーイヤーの間に行われたか、それともカレンダーイヤーをまたがっていたかの違い。「たったそれだけの違い」といえば、たったそれだけの違いだし、いやいや、きっちりカレンダーイヤー内かどうかは大きな違いだと言われれば、まあそりゃあ違うことに変わりはない。タイガーの発言を「逃げ腰」と受け取ることも、できるといえばできる。


一方、オチョアのほうは、年間グランドスラムについて尋ねられると、ナビスコ優勝時も今回の優勝時も「もちろん考えている。自信はある」と名言。こちらは、逃げ腰どころか、やる気満々であることも確かだ。


しかしながら、記録というものは、メディアや関係者が作り出した数字のゲームみたいな要素もあり、報道されるから人々も気にするし、気になるわけだ。が、ときとして選手たちは記録を意識しておらず、あとから報道陣に聞かされて、「へー、そうなんですか?知らなかった?それってすごい記録なんですか?」と、ぽかんとしていることも結構多い。


そう、選手にとって一番大切なのは、目の前の試合で勝つこと。そしてオチョアも言っていたけれど「1つ1つ、こなしていくこと」。その「1つ1つ」の集積、集約が、結果として、いわゆる「○○記録」になるわけで、選手側が最初から「○○記録」ばかりを目指しているわけではない。


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(アーノルド・パーマー招待で出場5連続優勝を達成したタイガー)
Photo/JJ Tanabe


もちろん、グランドスラムとなれば、ちょっとばかり話は変わり、最初から「グランドスラム達成が夢です」という選手もいないことはないけれど、やっぱり詰まるところ、選手の目標は「その試合で優勝すること。そして、選手が記録を考えるとすれば、その優劣のつけ方には、選手それぞれの価値観というものが介入してきて当然なのだ。


だから、タイガーが「タイガースラム」を自分で良しとしている以上、タイガースラムは彼の中では一般的にいわれる年間グランドスラムと同等の価値がある。オチョアが今年、「1つ1つをこなしていけば可能だと思う」と答えた年間グランドスラムを最終目標とするのであれば、それはそれで良し。そして、もしオチョアが今年、年間グランドスラムを達成したとしても、私たちは間違っても「タイガーはできなかったけど、オチョアはできたから、タイガーよりオチョアのほうがすごい」なんて単純比較による表現をすべきではない。年間グランドスラムの価値観は、タイガーとオチョアの間では異なるし、それぞれの土俵も異なるのだから。


ところで、ふと考えた。私にとってのグランドスラムって何だろう、と。すぐさま頭に浮かんだのは……デニーズの人気メニューの「グランドスラム」。パンケーキ、エッグ、ソーセージ、ベーコンの4種類が1皿にのっているというもの。安いわりにはお腹いっぱいになるエコノミカルなメニュー。あんまり体に良さそうではないが、長きに渡り、アメリカの庶民から愛されてきたデニーズ自慢のオリジナル王様メニュー。うーん、これぞ、私にとってのグランドスラム……なんか、レベル低すぎて、ちと悲しい。

2008年04月17日

ファッションリーダー!?

マスターズが終わった。なにやらヘトヘトになってしまったのは、応援していたイアン・ポールターが最終日に振るわなかったせいもあるし、若手のトレバー・イメルマン、ブラント・スネデカーの奮闘ぶりを応援するのに力が入りすぎてしまったせいもある。タイガー・ウッズの追撃をかわせるだろうか、初めてのメジャー優勝争いのプレッシャーで崩れちゃったりしないだろうか……そんな想いを抱きながら、最終ラウンドからまったく目が離せなかった。


そして、イメルマンは崩れることなく、優勝を果たした。彼は昨年12月に腫瘍切除の手術を受け、病から復活して、マスターズで優勝。そういえば、このブログ読者から直接いただいたメールの中に「イメルマンも舩越さんも、同じですね」と書かれていて、ああ、なるほど、そうかと頷かされた。確かに、私もイメルマンとちょうど同時期に悪性腫瘍切除の手術を受け、病から復活してマスターズ取材へ。そう考えると、なんとも不思議な気分になる。


ところで、優勝を夢見て最終日にマスターズカラーのダークグリーンのシャツまで用意していたポールターは、その最終日が寒かったため、シャツの上に黒いセーターを着ての登場だった。そのため、セーターに隠されてしまって、せっかくのグリーンがオーガスタの緑の芝に生えるという状態にはならず、それがちょっと残念。しかし、ポールターが男子のプロゴルフ界でファッションリーダー的な立場にいることは事実だし、いつの日か、そんなユニークファッションの彼がマスターズで優勝する日は、きっと到来するだろうと密かに思う。


それはそうと、女子ゴルフ界には、すでにメジャーを制し、おまけにポールター顔負けのユニークファッションに力を注いでいる大物選手がいる。女子ゴルフ界でユニークファッションというと、ピンクピンクのポーラ・クリーマーやミニスカート姿のナタリー・ガルビスを思い浮かべるかもしれないが、私が注目するユニークファッションの選手は、この人、朴セリだ。

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(ナビスコ選手権最終日のファッション)


ご覧ください、このファッション!いやー、ユニーク。まるで、ピンポンパン体操でも始めてしまいそう?個性的であることは確か。しかし、センスがいいかどうかってことになると……?かもしれない。


朴セリのウエアは、彼女のお姉さんがデザインしており、韓国の国内で販売もされていると聞いた。韓国メディアに「で、どのあたりで売っているの?ソウル市内にブティックでもあるの?それともゴルフ場のプロショップとか?」と尋ねてみると、「いやあ、それが、一度も売られているところを見たことがないんです」との返答。


つまり、売れているとは決して言えない状態のようなのだが、「なかなか手に入らないシロモノ」という意味で、彼女のウエアは、希少で、だからこそ、より一層ユニーク性が高いってこと。「私だけのファッション」で身を包む朴は、そういう意味で、やっぱりファッションリーダーと呼んでいいのかも?

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(ナビスコ選手権3日目のファッション。セリ、何を目指している?)
Photo/ JJ Tanabe

2008年04月13日

新たなるチャンプ誕生!?

今、マスターズの3日目だ。雷雨で午後1時から1時40分まで中断。たった今、再開され、タイガー・ウッズがティオフしていったところだ。


タイガーのティオフを見守ろうと1番ティ近くへ行ってみたら、ちょうど宮里藍ちゃんに出くわした。小さな藍ちゃん、マスターズ観戦は初めてだそうで、あまりの人垣に「全然、見えない~!」と目をクルクル。せっかく観戦に来た日があいにくの天気ですねと言ったら、「ううん、中断し続けちゃったら困るけど、プレーしてくれているうちはいいんです」と、やっぱり観戦姿勢も前向きで、さすが!


ティからフェアウエイ方向を眺め、「あのバンカー、越えていくのかなあ」。そして、タイガーが悠々とバンカーを越えていった第一打に「すげえ!」と驚嘆していた。


折からの雨で、フェアウエイは柔らかくなり、球が転がらない。そんな中、飛距離の出るパワフルな選手が有利であることは明らか。しかし、だからといって、タイガーが7打差から巻き返せるかどうかは、なんとも言えない状況だ。なぜって、もはやタイガーがツアーきっての飛ばし屋である時代は過ぎ去ったからだ。3日目、4日目の決め手は、飛距離よりもスコアリング。そして、頭脳プレーだ。


そういう意味で、優勝するかもしれない、優勝してほしいなあと、私が密かに思っているのは、イアン・ポールターだ。彼は米ツアー未勝利だが、小技はうまいし、なかなか頭が切れるヤツ。そして、普段は結構、ハイパー男だが、ここぞという場面では集中力を発揮する。


初日は「ピスタチオグリーン」のウエア。2日目はピンク。3日目の今日のウエアはまだ見ていないが、最終日はマスターズのテーマカラーである濃いグリーンを着ると決めている。ポールターほどの個性派でファッショナブルな選手がグリーンジャケットをはおることになったら、これはマスターズの歴史を変えるほどの出来事になる。コースも方針も少しずつ変わりつつあるマスターズに、そんな新たなるチャンピオンが誕生してほしいなあ、と思う。

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Photo/JJ Tanabe

2008年04月10日

桃子もマスターズ観戦

いよいよ、マスターズウィーク。水曜日の今日はオーガスタに上田桃子の姿があった。「タイガーを見たかったんだけど残念」と、ちょっと落胆気味。というのも、タイガーは火曜日の早朝から練習ラウンドをこなし、水曜日はラウンドをしないのが通例。桃子ちゃんは、そんなタイガーのメジャー練習ルーティーンを知らなかったようだ。


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Photo/Sonoko Funakoshi


しかし、運よくショートゲーム練習場にタイガーが出現。写真のごとく、桃子ちゃんは釘付けになっていた。が、よくよく見ていただきたい。ロープをほとんど全身で押しながら乗り出しているのがおわかりいただけるだろう。そう、マスターズはロープサイドの規制が最も厳しい大会。メディアもインサイドロープに入ることができない唯一の大会なのだ。それゆえ、桃子ちゃんのようなプロゴルファーであれ誰であれ、観戦するギャラリーとなると、絶対にロープ内には入れてもらえない。だから、こんなふうに桃子ちゃんが全身でロープを押すような光景が見られたというわけだ。


マスターズ観戦といえば、今年からオーガスタでは初めてジュニアの無料受け入れシステムを導入。それなりに大きく報道されている。「8歳から16歳までのジュニアは入場無料」。しかし、これには条件があって、「然るべき(オーガスタの)パトロンに同伴されていなければならない」「パトロン1人につき入場が許可されるジュニアは1人だけ」とのこと。「パトロンとジュニアが家族や親戚である必要はない」なんて断り書きもあったが、どう考えてもパトロンの子供か親戚の子供を連れてくるだろう。


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Photo/Sonoko Funakoshi


となると、タイガーに憧れてゴルフクラブを握るようになり、ファーストティプログラムのおかげでゴルフ熱を上げている都会の貧しい家庭の子供たちが、オーガスタでタイガーの雄姿を目にできるのは、一体いつの日か……気が遠くなる。


が、よくよく考えてみれば、ジュニアに限らず、マスターズを見たくても見れないゴルフファンは世界中に大勢いるわけだし、メディアでさえ、クレデンシャルの数が限定されていてなかなか取材にも入れないわけだし、そういう状況を考慮すれば、たとえパトロンゆかりの子供に限定されているとはいえ、ジュニアの入場無料システムを導入したことは、オーガスタの門戸をジュニアに開く第一歩だと評価できる。


今回のシステムを一番喜んでいる選手はといえば、もちろんフィル・ミケルソンだ。「ジュニアがゴルフに興味を抱くのはとってもいいこと」と手放しで喜んでいるミケちゃん。話はどんどん拡大し、「ゴルフが五輪競技になったら、僕は絶対に合衆国を代表してプレーするよ」。


まあ、でも、とりあえず五輪は置いておいて、まずは今週のマスターズで優勝しておくれ、ミケちゃん!

2008年04月06日

さて、どっち?

クラフトナビスコ選手権は女王オチョアの圧勝で幕を閉じた。胃痛を起こし、体調不良のまま4日間を乗り切った元女王アニカ・ソレンスタムの最終日の追い上げが悲痛だっただけに、終始笑顔を絶やさなかったオチョアの強さがよけいにアピールされたように感じられた。


優勝者や優勝争いの話はさておき、ちょっと面白かったのは、意外と迷うルールの話だ。


2日目の5番パー3で上田桃子がティショットをショートさせ、グリーン手前の池に落とした。水面下に沈んだボールを見て「打てる気がした」という上田は足を池の中に入れ、ウォーターショットに挑戦。なんとかすぐ目の前の芝の上へボールを出したが、結果はダブルボギーだった。


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(カメラマン的には“ウレシイ”ショットです!)


ウォーターショットをする場合、普通はシューズと靴下を脱いで池の中に入るもの。しかし、上田はシューズを脱ぐ素振りも見せず、そのまま水の中に足を入れて打った。


問題は、その後。びしょびしょに塗れた靴下とシューズのまま、プレーを続行する娘の姿を見て、上田の母親が「靴を履き替えたほうがいいんじゃないかしら……」と心配顔。それを見て、マネージャーらが江連コーチに「シューズって、途中で履き替えてもいいんですか?」と確認していた。


結局、上田は靴下もシューズも替えることなく、びしょびしょのまま最後までプレーしたのだが、今度はそんな上田を眺めていた日本人メディアたちから質問が飛んできた。「シューズは途中で履き替えてもいいんでしたっけ?」

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(さすがに、シューズの水を出し靴下を絞って履きなおしてました)


なるほど。これは確かに「ん?あれっ?」と思う点かもしれない。ラウンド中、クラブやボール(種類・銘柄)をチェンジして失格になった例は過去に多々ある。そんな例を思い浮かべると、「あれれ、シューズはどうだったっけ?」と不安になる心理は理解できる。


答えは「OK」。スイングやストロークに直接影響を与える用具のチェンジはご法度だが、塗れたシューズを履き替えるのは問題ない。近くにいたルール委員にも念のため確認したが、彼女の答えも「OK」だった。


ただし、シューズチェンジと聞いて思い出すのは、いつぞやのマスターズでの出来事だ。ラウンド途中でスパイク鋲の長さが違うシューズに履き替えたとか履き替えなかったとか、そんな論争がフィル・ミケルソンとビジェイ・シンの間で起こり、問題になったことがあった。スパイク鋲は、足の滑り具合を変え、スイングに影響を与える場合もあるので、本当に途中で履き替えたらルール上、問題化する場合もある。


だが、ルールの裁定は、裁判の判例と同様、状況次第だったりルール委員の判断次第だったりで、最終的な判断が微妙に変わることがあるので要注意。


いずれにしても、上田の場合、濡れたシューズを即座にドライなシューズへ履き替え、残りホールを気持ちよくプレーすることができたのだが、それをしなかったのは……池に入れたり、思い通りのプレーができなかったりしていた自分への罰だったのかもしれない……。

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Photo/JJ Tanabe

2008年04月03日

志保ちゃんと再会!

今週は米女子ツアーの今季初メジャー、クラフトナビスコ選手権。カリフォルニアのランチョミラージュは暖かいというより、日差しがきつく、暑い。もっとも、砂漠気候ゆえ、さらっとした爽やかな暑さ。しかし、風が吹くと、選手にとっては、爽やかどころではなく厳しさに苦しめられることになり、なかなか厄介。ふと見上げると、コース周辺の山々の頂上には、まだ白い雪も残っており、うーん、さすがはアメリカの砂漠だなあと、つくづく大自然の不思議を痛感させられる。


そんな環境下、選手たちはメジャータイトル獲得を目指しながらも、生き生きと練習やプロアマ戦をこなしていた。日本人選手は上田桃子、宮里藍、横峯さくら、大山志保の4名が出場。さてさて、どうなることか。


ところで、今日は大山志保と久しぶりに再会した。大山といえば、昨年の全米女子オープンで優勝争いに絡み、最終日に涙で頬を濡らした姿が今でも脳裏に焼きついている。あんなに泣いていながらも、必死に日本メディアの囲み取材にすぐさま応えた姿も、プロらしかったというか、大山らしかったというか。


実は、その翌日、コース近くのスターバックスで偶然、大山に出くわした。もちろん、もう涙は乾いていたが、表情にはまだ悔しさが感じられたと思う。でも、彼女はきっと、あの悔しい思いと、一生懸命やったんだという達成感と、そんな相反するような複雑な感情を今後の糧にしてくれるだろうと密かに期待した。

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あれから、もう10ヶ月近い歳月が流れたと思うと、私も年を取ったんだなあなんて関係ないことを考えてしまうのだが、30歳になった志保ちゃんも、歳月とともに経験を重ね、自信もつけていると思う。


なにやら今回は、去年の全米女子オープンのときと同様、「怖い夢を見たんです」。今回は大地震で2階が崩れ落ち、下にいた自分が助けを求めて泣いている夢だったとか。「でも、こういう夢を見たら、去年のように、いいことがあるんだったら、いいんですけどね」。


怖い夢が、夢のような好成績をもたらしてくれるかどうか。いやいや、夢ではなく現実として、好成績を出してほしいと思う。去年のあの涙のリベンジだ!がんばれ、志保ちゃん。


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(10ヶ月ぶりのアメリカ。ぜひ大暴れしてほしい)
Photo/JJ Tanabe

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