2009年08月11日
ヘーゼルティンの記憶
全米プロの舞台、ヘーゼルティンにやってきた。ヘーゼルティンには02年大会のときも来たのだが、どうしてだか、私の頭の中にそのときのコースの印象や記憶があまり残っておらず、今回ここへ来る前も、「あれ?どんなコースだったっけ?」と一生懸命、記憶を呼び起こそうとした。だが、思い出されるのは、02年はリッチ・ビームとタイガー・ウッズが優勝争いしたことと、勝ったビームが18番グリーン上でいきなりビクトリーダンスを踊ったことばかり。湖のそばだったとか、そういうざっくりした記憶は残っているけれど、1ホール1ホールの詳細がまるで思い出せなかった。
あんまりこの仕事に向いてないのかななんて、ちょっと自己嫌悪気味だったのだが、今日、そんな不安をぬぐってくれる出来事があった。今日は石川遼と今田竜二が一緒に練習ラウンドしたのだが、ホールアウト後、今田に話を聞いたときだった。「ジョージア大学時代、このコースでNCAAの大会、出たんだよね」「はい」「そのときと比べたら、もちろんコースが長くなってるだろうけど、それ以外に違いは?」すると、今田は「風が強かったとか、難しいコースだったとか、とにかくグリーンに乗せて2パットでパーを拾わなきゃと思ったことは覚えているけど、それ以外はほとんど覚えてないんですよ」。
Photo / Someone
あー、良かった。プロゴルファーでも、しかも大会をプレーしたことがあっても、案外、コースの詳細は覚えていないんだなあ。もちろん今田は当時はアマチュア学生だったわけだけど、そうだとしても、選手がそこまでコースを覚えていないということは、1つ1つのホールにものすごい特徴があんまりないということ。全体的に特徴はあっても、ホールごとにユニークさがさほどないということなのだろう。
そういえば、ある資料を読んでいたら、ヘーゼルティンは70年の全米オープンの際、2位になったデーブ・ヒルという選手に酷評され、大変な騒ぎになったそうだ。当時のことは、私はもちろん見たわけでもないのだけれど、なんでもヒルは、このコースはゴルフ場ではなくファーム(農場)にしたほうがいいと酷評し、ここに必要なのはコーンと牛だと言ってのけたそうだ。
そんな話を読むと、余計にヘーゼルティンって、そんな農場みたいなところだったっけと混乱してしまったわけだが、ヒルがすでに引退に近くなったころ、大幅改良され、私が知り始めたヘーゼルティンはすでにチャンピオンシップコースに姿を変えたあとなのだ。だから、私の印象が「ええ?農場??」となっても不思議はないということ。あー、少し安心できた。
タイガーは今日の月曜から、早朝ラウンドをこなし、やる気満々。3週連続出場で、しかも2連勝したその先でメジャーに臨むなんてことは、メジャー前週にオフを取る王者のルーティンを思えば、珍事だ。しかし、今季メジャー未勝利のタイガーにしてみれば、何が何でも勝ちたいのだろう。やれスランプだ、やれコーチ解任だと、次々に噂が流れるわけだから、とにかくメジャーで勝って「黙れ!」と言いたい。そんなところだと思う。
Photo / Someone
さあ、どうなるか?今年は18ホールの中でいくつかのホールぐらいは、次にヘーゼルティンにくるときに思い出せるよう、記憶にしっかり焼き付けたいなと思う。



