2009年08月13日
テレビの影響
いよいよ明日、全米プロが開幕する。最後の練習日となった今日の水曜日。新聞風に表現すれば、「選手たちが最終調整を行った」となるわけだが、その最終調整ののち、日本人選手たちの声を取材した。

(今日は3人で練習ラウンド)
Photo / 平岡純 Jun Hiraoka
そんな中、ちょっぴり驚いたのは、石川遼の全米プロに対する元々のイメージの話。石川はマスターズで優勝することに夢を抱き、全米オープンや全英オープンの過去のチャンプや逸話などを、まあ、よくそんな古いことまで知っているなあと思うほど知っている。それは、今年、海外試合に出場したとき、取材をしていて驚かされていたのだが、今回の驚きは、その逆。たとえば私などは「全米プロといえば?」と問われたら、先日もこのコーナーで書いたように「ジョン・デーリーのシンデレラボーイデビュー」とか、過去の話がいくつか浮かんでくる。しかし、遼くんには、それが「ないんです。来る前は、全米プロと全米オープンがどう違うのかもわかってなくて……」。

(全米プロに関する予備知識を手に入れようがなかった……なるほどねえ)
Photo / 平岡純 Jun Hiraoka
全米プロはメジャーなのに、なぜそれほど遼くんが知らなかったかといえば、それはテレビ中継の影響なのだ。正確にいえば、日本でテレビ中継がなさすぎたせいなのだ。
確かに、ここ数年、メジャーの中で全米プロだけは、日本での放送があまりにも少なかった。いや、テレビのみならず、新聞や雑誌などの紙媒体だって、全米プロの報道が手薄だったことは否めない。かつて、ゴルフ雑誌などは、ちょうどお盆に重なるから、印刷会社などもお盆休みになるし、自分たちもお盆休みだから、全米プロのレポートは要らないよなんて言っていた。
そんな中で育ってきた遼くんにしてみれば、報道がないもの、少ないものは、知りようがなかったということだ。「ジュニアのとき、僕らジュニアの間では、片山さんが全米プロで4位になったと聞いて、すごいなあと思ったんですけど、でも、どんなプレーをしていたのかとか、その映像は知らないんです」
しかし、今年の全米プロは、その石川遼効果によって、日本への報道が花盛り。もちろん映像も日本のテレビ局2社からお茶の間へ送られるし、ラジオ局もがんばっている。紙媒体も大会ウィーク前から詳細報道を続けている。だから、現在のジュニアたちは「ああ、すごい!石川遼が予選通過したよ!」なんて言いながら、その場面を映像として頭の中に焼き付けることができる。
そうやって、子供たちのモチベーションが上がることを考えると、遼くんの出現は日本のゴルフ界の将来未来にとって、とても意義深いと今更ながらに思う。
日本のジュニアたちが脳裏に焼きつけ、刻む映像――それが、遼くんのどんな姿になるのか。せっかくなら、予選通過して、決勝でがんばり……そんなシーンになってほしい。



