2009年08月26日
内輪の話で……
メジャー終了後は、いつも私の部屋の中が散らかりっぱなしになる。大会のレポートや出来事の原稿を書くとき、どうしても大会中のさまざまな書類をひっくり返しながらの作業になるため、あらかじめ、練習日、初日、2日目、3日目、最終日という具合に、書類をそれぞれの山に分け、机の周りに広げてしまうのだ。で、原稿を書きながら、「あれっ?あそこでタイガーはどうなったんだっけ?」などと疑問を抱くと、その山を崩しながら必要な書類を見つけだしたりするもんだから、最初は5つか6つぐらいに分けたきれいな山が、だんだんぐちゃぐちゃの山になり、最後は全部広がってしまう。
全米プロが終了した今でも、まだヘーゼルティンの山が広がった状態。ああ、私の全米プロがなかなか終わらないよう……とまあ、そんな具合の生活なのだ。
状況はカメラマンにとっても同じだ。原稿に合わせ、「〇〇の写真、ある?送って!」と私が頼み、カメラマンは慌てて写真探し、そして電送。こんな作業がメジャー終了後は毎回、2週間ぐらい続く。
さて、そんな中、カメラマンの平岡純が、こんな写真を送ってきた。

(決定的瞬間!?)
Photo / 平岡純 Jun Hiraoka
最終日、石川遼とともに回ったフィル・ミケルソンが16番でティショットを左ラフへ外し、そこからの第2打に、とっておきの武器を握ったのだが、あえなく目の前のクリークへ。そのときの決定的瞬間を捉えたのが、この写真だ。
武器というのは、ミケルソンが全米オープンからバッグに入れている特注のハイブリッド。名づけて「PMハイブリッド」。って、別に「名づけて」というほどの命名ではない。名前の頭文字をくっつけただけの何てことはない命名。ロフトは18度。なんでも、ソールの後方半分を削り落し、ラフからの振り抜きを良くしたそうで、ミケルソンは開幕前から「これが武器になる」と言っていたのだ。
最終日、さてどこで武器が効果を発揮するんだろうと眺めていたら、ちょうど目の前のこの場面で手にし、そしてあえなくポチャリとやってしまって、びっくり。
だが、この写真を見てからびっくりしたのは、たまたま写り込んでいた日本人記者たちの表情だ。それぞれが、それぞれの想いを抱きながら見ていたことがよくわかる。本名を出すと問題もあるかもしれないので、こちらも頭文字だけで表現すると……たぶん、こんな感じ?
A新聞のF記者さん
「いやあ、僕はゴルフチャンネルフリークで、全米プロ取材は自分がゴルフチャンネルの画面に入り込んじゃったような気がしてたんですけど、ミケルソンのこんなミスの場面まで間近に見ちゃって、いやあ、もう、ゴルフ取材、やめられないっす」
DスポーツのK記者さん
「えっ?ミケルソンでも、こんなミスするんですか?ねえ、舩越さん。いやあ、びっくりやなあ。えっ?何?舩越さん、そんなん、笑いすぎですよ。ホンマにもう」
SスポーツのS記者さん
「なにやってんねん、ミケルソン。下手やなあ」
M新聞のW記者さん
「えっ?なんでそんなところで、そんな凡ミスしてるの?ちょっとオレにそのクラブ貸してよ。オレが手本見せてあげるから」
ってなところ。まあ、W記者さんのゴルフの腕前が凄いことは認めます。が、私だって負けないぞ……?って、どうでもいい内輪の話ですみません。日ごろからゴルフを取材する記者たちでも、やっぱりメジャーの場でスター選手の「うそ!」って思うようなミスを目の前で見たりすると、結構、びっくりするもので、その表情があまりにもよくわかる写真が出てきたものだから、ついつい内輪話を書いてしまった。
ところで、この場面、私もいたはずなのに、なぜ写真の中に居ないのだろう。カメラマンに尋ねると、「園子さんは内輪の人間なのでカットしました」とのことで、ガクッ。向かって一番右端に私は確かに居たはずなのに……まあ、いいか。写っていたら、たぶん一番、間抜け顔していたかもしれないので(笑)。



